微積分を使って高校物理を学ぶ

微積物理の有効性について

微積物理VS公式物理

公式を丸暗記して、そこに、数値を当てはめて問題を解く→ 通称:公式物理
微積分を駆使して、原理から法則を導いて問題を解く→ 通称:微積物理

物理の「式」は、原理から微積分などの数学を用いて導出されています。
どのような条件の下に、どうやって導かれるかという計算のプロセスが、そのまま、式の理解につながっていきます。

高校物理では、微積分などの数学を使って説明することが文科省の指導によって禁止されています。
そのため、実際には原理から式変形によって導出された結果である「式」が、ちゃんとした説明なしに唐突に出現します。

説明なしに示される式のことを、「公式」と呼んでいます。

原理から放射状に伸びる式変形のつながりは、ここでは、完全に分断されて、文脈を失った式が、
「公式」として、羅列されます。

これを理解するのは不可能なため、高校生は、公式を丸暗記することになります。

丸暗記した公式を使って問題を解くためには、解き方も丸暗記していなければなりません。

この作業を進めていくと、すぐに覚えきれなくなり、物理ができなくなってしまいます。
同時に、意味不明の式を暗記する苦行のような科目である物理を嫌いになってしまいます。

目の前の問題のやり方を暗記すれば、とりあえず得点が取れる。

物理が全く分からなくなっている受験生には、「とりあえず得点が取れる」ということが、とても魅力的なことに映ると思います。

ですが、その道は、早々に行き止まりです。

自分の頭で納得して、物理の楽しさを体験できる道(微積物理の道)を、進んでくれる受験生が増えてくれたらいいなと思っています。

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